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MYSTYLE|「この道で生きていく!」職人の想いがこもった初めての包丁

住むところが変われば、ライフスタイルも変わる。ひと足先に移住した先輩に、移住後の暮らしに欠かせないモノや仕事道具を見せてもらいました。インタビューと合わせて読めば、彼らの毎日の過ごし方が見えてくるはず。

「仕事で使うものといったらこれくらいです」。海鮮和食処くろさかの店主黒坂千潮(くろさか・ちしお)さんがそう言って取り出したのは、料理人の命でもある包丁だった。

「店から支給されたものではなく、初めて自分で買った包丁です」。購入したのはまだ黒坂さんが修業時代だった頃。当時の黒坂さんにとっては高い買い物だったが、この先料理の世界で生きていくという強い決意表明でもあったという。

20年ほど前に購入したもので年季は入っているものの、しっかりと手入れがされている。「他にもいろいろ買いましたが、これが一番使いやすいんです」。東京、埼玉、浪江。店の場所は変わっても包丁たちは変わらない。包丁一本で生きていく料理人という仕事のカッコよさと奥の深さが見えてくるようだ。

(2019/2/5取材)

  • 取材・執筆:七海賢司
    撮影:舟田憲一
  • 海鮮和食処 くろさか
    〒979-1513
    福島県双葉郡浪江町幾世橋六反田7-2