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MYSTYLE|料理づくりを楽しむための曲げわっぱのお弁当

住むところが変われば、ライフスタイルも変わる。ひと足先に移住した先輩に、移住後の暮らしに欠かせないモノや仕事道具を見せてもらいました。インタビューと合わせて読めば、彼らの毎日の過ごし方が見えてくるはず。

一般社団法人まちづくりなみえで働く引地裕子(ひきち・ゆうこ)さん。前職は、18年間ほどカフェ業に従事。東京都や宮城県など勤務地を移しながら、その後、浪江町にやってきた。相馬市出身である引地さんにとって、浪江町へと移住したことは「戻ってきた」という感覚が強いのだそう。ただ、生活には移住以前にはなかったある変化が生まれた。

「こっちに帰ってきてちゃんと料理をするようになりました。前職のカフェでは、シフト制で働いていたので、朝早く起きて、帰りは遅く、食事はコンビニで済ませていたんです。一方で、浪江町では20時にはコンビニが閉まってしまうんですよ。そういう環境もあって、料理をするようになって」。

もちろん隣町の南相馬市小高区に行けば、24時間オープンしているコンビニはある。それでも、やはり台所に立って料理をするのが楽しいという。そんな引地さんの姿を見て「もっと料理してね」とプレゼントされたのが、曲げわっぱのお弁当(冒頭写真)だ。それ以来、もっぱらお昼ご飯としてお弁当を持参している。

最後に、得意料理は?と聞くと「作り方を教えてもらって、得意になったんです」と前置きしたうえで「鮭のホイル焼き」だと教えてくれた。どうやら料理作りとともに、地域の人たちとの関わりも楽しんでいるようだ。

(2018/12/10 取材)

  • 取材・執筆:酒井瑛作
    撮影:小林茂太