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PLACE|色とりどりの花玉が出迎えてくれる「いいたて村の道の駅 までい館」

ひと足お先に移住した先輩が、「誰かが移住してきたらまず連れて行きたい!」と思う、とっておきの場所をご紹介。今回は、飯舘村の復興の象徴でもある、村民や作業員たちが集う道の駅「いいたて村の道の駅 までい館」。

「までい館」がオープンしたのは2017年の夏。「丁寧に」「心を込めて」という意味をもつ飯舘村の方言「までい」を施設名に込め、自然と人のつながりを大切にした村づくりの考えを館内に見受けることができる。

ホールにはおよそ80個あまりの色とりどりの花玉が吊るされ、訪れる人の心を癒してくれる。驚くことにこれらは全て生花。花の生産地としても知られる地元で作られたものだという。

「飯舘村はまだまだ復興途中。お店も少ない状況です。道の駅としてだけでなく、ふだん使いできるスーパーのような役割も求められています。そういう意味では一般的な道の駅とは違った考え方をしないといけないのかもしれません」と駅長の栗原さん。

もちろん、地元の人以外にもお勧めしたいものはたくさんある。飯舘の生産者が手掛けた野菜、地元ブランド牛の「までい牛」を使ったソーセージ、メディアにも取り上げられた飯舘のどぶろく「どぶちえ」、福島郷土玩具のあかべこならぬ「までべこ」…。どれもここに来ないと手に入らないものばかりだ。

他に食堂やコンビニも併設されていて、取材した日のお昼時には多くの人で賑わっていた。人々が集う道の駅から、までいの精神の復興が着々と進んでいる。

(2019/2/7取材)