PLACE｜食を通して繋がる交流の場「結のはじまり」

ひと足お先に移住した先輩が、「誰かが移住してきたらまず連れて行きたい！」と思う、とっておきの場所をご紹介。今回は、人と人とが自然に交流し、気兼ねなくお酒を楽しめる楢葉町の小料理店「結（ゆい）のはじまり」。

「作業員さんたちと地元の方たちが一緒に笑顔になれる場所をつくりたい」「顔の見える交流の場所を提供したい」と、2017年9月にオープンした「結のはじまり」。店名には、農作業などの際に隣近所の人たちが互いに人手を助け合うことを意味する、「結」の想いが込められている。

おすすめは季節の食材を使った日替わり晩酌セット。楢葉町で収穫されたお米で作った地酒と一緒にいただけば、県外から来た人も地元の人も立場や肩書に関係なく、自然と会話が弾む。初めて会った人同士が「どこから来たんだい？」「町のためにいつもありがとね」と肩を寄せ合う光景はこの店の日常だ。

会話が弾む理由がもう一つ。明るい笑顔と接客で賑やかな食卓を盛り上げてくれる、女将の古谷かおり（ふるや・かおり）さんの存在だ。その温かい人柄に、一度お店を訪れると何度も足を運びたくなる。最近では大学のサークルやボランティア活動で楢葉町に来た若者たちなどの姿も増えてきた。立場や肩書は関係なく、顔の見える交流ができる「結のはじまり」。これからも様々な「結」がここからはじまることだろう。

（2019/1/15 取材）