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双葉町に移住定住相談センターがオープンしました
福島第一原子力発電所が位置する双葉町。全町避難の一部が解除されて4年が経ちます。
しかしまだ多くの町民が戻ることができず、双葉町に居住している人は170人程度にとどまっているとか。
双葉町では町外からの移住定住を進めるべく、新たに双葉町移住定住相談センターを新設、2024年12月2日から運営がスタートしました。
国の有形文化財で移住相談!
移住定住相談センターが設置されたのは、JR常磐線・双葉駅近くにある国登録有形文化財・旧三宮堂田中医院診療所。大正11年に建てられたとされる木造洋風医院建築です。
一階は診療室など病院の機能、二階には床付座敷と洋室を備えた、双葉町で長く親しまれている建物です。
(左上)玄関を入ると、右手には元院長の応接室だった部屋があります。
(右下)壁にある小さな窓から、お薬や治療代の受け渡しが行われていたのでしょう。ここを入ったところにある元診察室が、相談コーナーとして使用されます。小さなお子様のためのキッズスペースも設けられていました。文化財ではありますが、移住定住相談センターとして活用するにあたって、許される範囲で最小限のリフォームを行っているそうです。
(写真左)2階へと向かう急な階段の下には、おそらく電話が掛けられていた跡。階段の急角度に時代を感じます。
(写真右)2階にある和室は、スタッフが事務作業を行うスペースとして活用されます。
移住定住相談センターと同時に、お試し住宅もオープン!
双葉町への移住を考えている方に向けた、短期滞在用お試し住宅もオープンしました。生活に必要な家具 ・備品等はついており、利用料は無料。食費や交通費、生活に必要な消耗品などの負担のみで利用できます。ただし、利用できるのは4泊5日まで、4人までの利用が可能で18歳未満の方だけの利用はできません。
お試し住宅は、広々とした2階建て4LDK。普通自動車が3台置ける駐車場も完備されています。
玄関を入ると、ホールではふたばダルマがお出迎え。
その先には明るい日差しのリビングと、L字型の対面キッチンがレイアウトされています。
2階に上がると、寝室の他、仕事もできるスペースも確保。布団などの寝具は、利用日に合わせてレンタルで手配されるので、気持ちよく休めます。
移住検討者向け住宅なので、滞在期間中に双葉町を体感できるプログラムに参加することが条件となりますが、希望に沿った体験コースを相談することができます。
復興が進む双葉町のいまを知る、いいチャンスにもなりそうです。移住を考えている方、双葉町も候補の一つとして見に来てみませんか。
双葉町移住定住相談センター
住所:福島県双葉郡双葉町大字長塚字町12(JR常磐線・双葉駅徒歩2分)
電話:080-1752-9353
受付:月~金曜日 9時から17時まで(土・日・祝日は予約制)
相談申込:双葉町移住・定住情報サイト(上の二次元コードまたはhttps://futaba-iju.com/)
お試し住宅
住所:福島県双葉郡双葉町大字長塚字谷沢町114番地1(JR常磐線・双葉駅徒歩13分)
利用可能日数:2泊3日~4泊5日
利用条件:①双葉町外に住所を有している方 ②双葉町への移住を検討している方 ③体験プログラムに参加できる方 ④最大利用人数4名(ただし幼児2名まで追加可) ⑤18歳未満のみでの利用不可
利用申込:双葉町移住・定住情報サイト(上の二次元コードまたはhttps://futaba-iju.com/)
問合せ先:双葉町移住定住相談センター(080-1752-9353)
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取材 HOOK編集部
写真・文 本多正幸