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第4回しゃべくりエイト
ふたば8町村の復興とその先へ ~双葉郡の現実と夢と希望~
スタッフリポート

2024年2月4日(日)、大熊町交流施設「Linkる大熊」で『第4回しゃべくりエイト ふたば8町村の復興とその先へ ~双葉郡の現実と夢と希望~』が開催されました。

『しゃべくりエイト』は、(一社)ふくしま連携復興センターと双葉郡まちづくり協議会(ふたばエイト)の共催で行われている、福島県双葉郡の復興や暮らしをテーマにした情報発信イベントです。

今回の『しゃべくりエイト』は株式会社Oriaiの谷田川佐和さんのファシリテートで、ふたばエイトの皆さんが「双葉郡の今」を紹介する第一部と、女性だけのコミュニティによる対談の二部構成で開催されました。

第4回しゃべくりエイト

主催(一社)ふくしま連携復興センター/双葉郡まちづくり協議会(ふたばエイト)
出演 双葉郡まちづくり協議会(ふたばエイト)の皆さん
   浪女、熊女、富女、双葉町女子の皆さん
司会 谷田川佐和さん

第一部「双葉郡の今」

第一部は、双葉郡で行われたイベントの紹介でスタートしました。

・白褌姿の若者が重さ30~40kgの松明に火を灯して麓山を駆け上がる、400年続く富岡町の伝統行事「麓山の火祭り」
・全国から約2000名のエントリーがあり、沿道から多くの方々が声援を送った川内村の「川内の郷かえるマラソン」
・そば400食、豚汁1500食が売り切れた、葛尾村で一番大きなイベント「かつらお感謝祭」
・抱き枕のような大きな白菜など、「野菜が話しかけてくるようで見ていて飽きない」と感じさせる楢葉町内産農産物の品評会もあった「ならSUNフェス」
・農業インターンシップの学生の発案で、大熊町のソウルフード「ピタパン」が12年ぶりに復活した「なつ祭りinおおくま」
・ダルマ神輿や大ダルマ綱引きが見どころの、双葉町で江戸時代から続く「ダルマ市」

などの様子を通じて、イベントを楽しむ人たちの笑顔や、復興が進み地域に人や賑わいが戻ってきている「今」を感じることができました。

その一方、町の現実として知っておかなければならない「今」として、スクリーンに写し出されたのは未だに線量が高いエリアの映像。大熊町・双葉町に整備されている中間貯蔵施設に関する報告が始まると雰囲気は一変します。

一見どこにでもある住宅地のようですが、今もなお住民が戻らずに誰も住んでいない家々、駐車場に置き去りにされたまま傷んでいく車たち。そして「令和を知らない事務所」と表現された、地震で崩れたまま片づけられていない老人ホームの事務所など。
この様子を紹介した方の、「時が止まっていると思うかもしれないが、捨てられた車の劣化が進んでいるのを見ると、時は止まっていないと感じる」、「高台への移築で人が戻ってきているところはあるが、ここは壊れた家を直すこともできず、直しても人は帰れない」という言葉が印象に残る「今」でした。

そして、「中間貯蔵施設の周辺には震災前の町がそのまま残っているので懐かしさを感じることもできる」、「中間貯蔵施設は定期的に見学できる機会があるので、一人でも多くの人に見に行ってもらいたい」というメッセージで第一部が締めくくられました。

「第二部 4コミュニティによる対談」

第二部は、大熊町・富岡町・双葉町・浪江町の4コミュニティから8名の女性が登壇し、賑やかな女子会が開かれました。

「コスメどこで買ってる?」、「息抜きどうしてる?」、「お気に入りのランチは?」、「美容院どこに行ってる?」という女性にとって身近なテーマに沿って、双葉郡での生活が楽しげに紹介されました。

ドラッグストアにコスメを買いに行っても売り場が狭くて品ぞろえが少ない、ネットで買おうと思うと宅配便は時間指定ができないなどの理由で、「結局いわきや南相馬まで買いに行く」という声や、「最近になってようやく浪江町にもカラーの上手な美容院ができた」などの話から、まだ生活環境には不便なところがありながら、改善も進んでいる様子が感じられます。

また、お気に入りのカフェやランチのお店など、おすすめスポットが話題にあがる度に「知ってる!」「そう、あそこ!」「行きたい!」とにぎやかなこと。時間を押して盛り上がり、双葉郡で前向きに日常を楽しんでいる女性たちの笑顔とパワーに圧倒される時間でもありました。

(写真左上)大熊町「キュートでハッピーな大熊女子の集い(熊女)」
3名からスタートし、現在は55名のLINEグループに。
「移住してきた人がいきなりコミュニティに入るのが難しいと感じた時、まずここに入ってほしい。初めて会った人には積極的に話しかけています。大熊町は双葉の真ん中にあるので、つなぎ役の意識を持っています。」

(写真右上)双葉町「双葉町女子」
現在コミュニティを作り始めている状態。
「居住者104名のうち女性は41名です。男性が多いですが、家と職場の往復だけで済ませず、女性も暮らしやすい町だということを知ってほしいです」

(写真左下)富岡町「花もゆる富女たち」
2023年11月から本格スタートし、現在は35名のLINEグループに。
「入口があることでグループができ、その中で好きなものが同じ人たちのグループが派生したりするので、入口づくりを意識しています。いずれフェーズが変わる時が来ても、その入口でありたいです」

(写真右下)浪江町「煌めく浪女!」(右はファシリテーターの谷田川さん)
2023年5月にスタートし、現在は61名のLINEグループに。
「今日は仲間が集まってBBQをしていて、そこを抜け出して参加しました。お酒好きのグループができたら分科会にしたいと思います。」

最後に、約50名の出席者に向けて、「例えば、うちの新入社員がなかなか馴染めなくて困っているという社長さん。他にも、双葉郡に移住しようか迷っている、というような方がいましたら、ぜひ私たちにご相談ください。職場や地域で活動している女性がいれば、私たちに繋いでください。双葉に温かい雰囲気を作っていきたいです」とのメッセージを送って、閉会しました。

厳しい「今」の映像もありましたが、老若男女が楽しそうに参加していた8町村のイベントの様子や、幸せそうな4コミュニティの女子の笑顔が沢山見られ、この先には明るく輝く未来がある、そんな風に思えたこの日のイベントでした。

双葉郡の「今」を知りたい方、熊女・浪女・富女・双葉町女子に会いたい方、双葉郡にゆかりのある方、ぜひ双葉郡を訪れてみませんか。

番組視聴はこちら
https://www.youtube.com/channel/UCJJ7aYHgm1xaN4Bz4V5uM_A

  • 取材   HOOK編集部
    写真・文 本多正幸/藁谷貴実人
  • ◆一般社団法人 ふくしま連携復興センター 

    ◆双葉郡まちづくり協議会(ふたばエイト)
     おおくままちづくり公社  葛尾むらづくり公社
     かわうちラボ       とみおかプラス
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     ふたばプロジェクト    まちづくりなみえ